ローマ法王葬儀とアジア
ローマ法王の死去が世界の大きな話題となっている。
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の葬儀が8日午前10時(日本時間同日午後5時)すぎから法王庁(バチカン)のサンピエトロ大聖堂前でアナン国連事務総長、ブッシュ米大統領ら世界の政治・宗教指導者約200人が参列する中、営まれた。要人だけでなく、地元通信社によると100万人のカトリック教徒がローマで、融和の精神で世界平和と宗教対話を追求した法王をしのんだ。
イスラム教、ユダヤ教との対話に努めた法王の姿勢を反映し、イスラム諸国からハタミ・イラン大統領、アサド・シリア大統領ら、イスラエルからカツァブ大統領が参列。法王が和解を目指した東方正教会の幹部も出席した。台湾の陳水扁総統が招待されたことに反発し、中国は代表派遣を見合わせた。日本は首脳・閣僚を送らず、川口順子首相補佐官(前外相)が特使を務めた。
[毎日新聞(一部抜粋):2005年4月9日0時45分]
結局、小泉首相は行かなかった。無念!陳総統が招待されたことに中国が反発しているということから、これは立派な外交問題なのだ。この弔問外交には現職の外相か首相経験者が相応なのだが、なんで川口さんだったのかねぇ?ただのお葬式じゃないんです。この件について与野党の国会議員誰一人動こうとしていないのも理解に苦しむ。臨時休会して首相に参列の時間を作ってあげても良かったし、首相にはそれをするだけの「ツルの一声」があるはずだ(先週の万博弁当事件の様にネ)。・・・やはり、万博に弁当を持ち込ませるよう要請したという既成事実は、首相の好感度を上げるためのパフォーマンスだったのだろうか?首相に力は、無いということか。この件について国会が動かなかったことにボクは全く支持できません。
今回は「鍛え足りなきゃ、鍛えるだけだ」にトラックバックです。ダライ・ラマのありがたい話、ボクも今一度聞いてみたい。
*「JIROの独断的日記ココログ版」と「最高10点,穴だらけ」にもトラックバックしました。いずれも良文ですのでぜひご一読を。
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バイエルン放送協会のニュースチャンネルでは、朝5時過ぎからサンピエトロ広場の様子が写され続けた。8時過ぎにスタジオからの前放送が始まり10時まで神学者とケルンドーム放送局の編集長が解説した。
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ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が今月2日の午後9時37分(日本時間・3日午前4時37分)に死去されたのは,記憶に新しいかと思います。
8日には,ローマ法王の葬儀がバチカンで盛大に行われました。同時に諸外国の要人が一堂に会した場でもあり,イギリスからは結婚式を延期されたチャールズ皇太子にブレア首相,フランスからはシラク大統領など主要8カ国(イギリス,フランス,ドイツ,イタリア,ロシア,日本,カナダ,アメリカ)の多くは今の宰相を登場させ,アメリカからは... [続きを読む]
» 異教徒は異教徒として誠実でありたい [玄倉川の岸辺]
ローマ教皇の葬儀に日本が川口首相補佐官(元外相)を出席させたことに対し、多くの批判が寄せられているようだ。
いわく「諸外国の元首が行っているのに川口さんでは格下で恥ずかしい」「弔問外交のチャンスを逃すのはバカげている」「世界の常識から外れている」
……何が問題なのか私には全然分からない。
この件で批判している人たちが下らない見栄や希望的観測に囚われているように思えてならないのだ。
* 格下で恥ずかしい�... [続きを読む]
TBありがとうございます。
最強コンビ!!さんも書かれていますが、こんな時に花見って・・・。溜息がでます。
投稿: 空 我 | 2005/04/09 22:19
空 我 さん来訪&コメントありがとうございます
(^O^)
この一件について国会では与野党双方に「参列すべき」と進言しなかった非があるため全く話題にされないでしょう。それと同時に、せっかくのアピールチャンスを逃したので、日本が世界全体(国連)から孤立してしまわないかと心配でなりません。
投稿: マサボン | 2005/04/10 17:41
トラックバック,どうもありがとうございます。
さて,小泉首相の下した判断というのは「当然」と思っている私ですが,それは「外交的に当然」という意味ではなくて「小泉純一郎として当然」という認識です。一応の評価としては,日本にしては珍しく己の意思を貫いた外交をしたなというところで,一概に全否定できるものではないのですが,仮に国際社会から孤立するような形になって,それでもなお自立できる,どこもあてにしないという覚悟あったのかどうかという点で疑問を持っています。
そもそもヨハネ・パウロ2世が生前為した功績を「知らぬ存ぜぬ」で通そうとする日本のあり方に,ものすごく疑問を感じます。
投稿: 真流 | 2005/04/14 11:33
真流さん来訪&コメントありがとうございます!
(^o^;)
先の件、外交的に見れば「可も無く不可も無く」といった所でしょうか。逝去された直後に首相は哀悼の意を述べましたし、今実際にこの件で諸外国に日本が反感をかっている訳ではないですから。まぁ別件でエキサイトしてますけど・・・。
投稿: マサボン | 2005/04/16 02:04
昭和天皇の御大葬の際、ヴァチカンから参列したのが誰か知った上で発言していますか?そのとき参列したのは閣僚でない枢機卿でした。日本は相手に習い、過去の慣例に従うべきです。つまり、川口首相補佐官が適任でしょう。
仮に小泉総理が参列したとして、ヴァチカンからどのような待遇を受けたでしょうか?日本にはカトリック教徒は1%もいません。いわば異教徒。経済大国ではあるがカトリック大国ではないので、敬虔な韓国やブラジルよりも日本が上の序列になるという保証はありえません。あなたは末席に座らされることを少しでも予想しましたか? もし格下げを食らったら、「小泉は日本のプレゼンスを下げた」という批判を国内で食らうでしょう。また、靖国に関して政教分離を唱える人が少なからずいるのが日本の現状です。ローマに参列すること自体、批判を生みやすい側面も考えてあなたはその判断を下しているのでしょうか。
彼はそんな注意深い行動で任期を延ばしてきました。それともあなたなら何も考えずに飛び込みますか?
まだ若いんだから、政治素人のジャーナリズムと同じように政治を批判するのではなく、もっと深く政治を観察する必要がありますよ。だんだんと面白くなってくると思います。
投稿: puyopuyo | 2005/04/19 06:19
puyopuyoさんコメントありがとうございます。
大喪の礼の件、何も知りません。というより当時7歳のボクには知りようが無い。法王の葬儀について日本の対応を是とする(説得力のある)コメントがどこからもなかったので、ここにログを残した次第です。宗教について無知ですから触れるつもりはありませんでした。これについては「教育」カテゴリで後々書くとして、あくまで政治外交について政教分離の精神に則って書き込みを続ける所存であります。
投稿: マサボン | 2005/04/19 14:17